僕は心療内科には30数年間生きていてまったく縁がなかった。仕事のし過ぎで不眠症になり睡眠薬を初めて欲する状態になり、その時初めて心療内科に行った。心療内科に行くのは抵抗があった。自分が病んでいる・精神に異常をきたしていることを自分自身で確認する作業のようで嫌だった。だが、薬は欲しい。睡眠薬を貰えばまともに眠れるかもしれないという希望を捨てきれず、仕方なく行くことにした。ここからは実体験を書いていくので細かいところは自分の居る環境に合わせて調べてください。
初めて行く心療内科、失礼な話だが僕は行く直前までは刑務所に収監されるような気持ちだった。疲れ切っていたのもあるが、着いたら発狂して叫び暴れるような患者とそれを取り押さえるような世界が待っていると本当にそんな妄想をしていた。しかし、いざ着いてみると全くそんなことはなかった。事務的な受付、当たり障りのない程度の会話で済むカウンセリング、呼ばれて会計、薬局で処方箋を貰う…
あれ?皮膚科?ここ皮膚科ですか?
そのぐらいのライトさだった。歯医者の定期健診の方がよっぽどプレッシャーがある。皮膚科に軟膏を貰いに行くぐらいの感覚で僕は睡眠薬を貰えた。拍子抜けである。だがここからが更に驚くべきところだった。それが心療内科で教えてもらった自立支援医療制度の存在だったのだ。
自立支援医療制度とはすごく簡単に説明すると、心療内科などの通院での治療費と処方される薬の費用が結構な割合で補助してもらえる(※自治体によって割合が変わり全額補助の自治体も結構あるようです)制度の事で普通の治療費などの自己負担分3割を1割負担程度にしてくれる。それも結構簡単に手続きも出来るのだ。
手続きの流れは、以下の通りだった。
①心療内科で何らかの精神的な疾患を診断された後に自立支援医療用の診断書を書いてもらう。
②役所に健康保険所と印鑑とマイナンバーカードと通院する病院と薬局がわかるもの(診察券やレシート)を持って手続きをする。
これだけです。すぐに証書は発行されず、2ヵ月ほど時間がかかりましたがその間に出せば補助が使える場合がある仮の証書も貰える。(※仮証書が対応できない病院でもちゃんとした証書が届けば手続きまでの補助分を返してもらえるので手続きをしたら通院なんかの領収書は必ず取っておきましょう。僕は病院が本証が来るまで対応できないところだったので、領収書を取っておいて病院での返金でした。こういった返金が役所になる場合もあるそうです。)
これだけで僕の場合は通院の負担が3割負担から1割負担になった。金額の上限などは所得などによって変わるそうですがそれらは役所に聞けば確認できます。役所も結構ポジティブに対応してくれたので、実際に行って色々確認してもらうのがいいと思います。そして即日発行される仮証書は必ず本証が来るまでは保管しておいてください。※この仮証書は僕の場合はハローワークで大活躍でした。これは次の記事で書かせていただきます。
心療内科に何を求めていくかは、人それぞれの精神のあり方によると思います。僕は「抑うつ状態・不眠症」と診療されましたが、不眠症の為に睡眠薬をもらう為だけに行きましたし、カウンセリングでも「複数の事をすると、いつもより考えこんで思考が止まってしまう時間が多い(手が止まってしまう)。」や、「寝る前に悪い事を思い出して気持ちが落ち込んでしまう。」・「一人でいるとボーっとしてしまうことや泣いてしまう事が多くなった。」など普通に生活していれば大変な時にはありそうな事を先生には話しましたが、そうなってしまった背景も一緒に話すことで習慣的にも精神的な障害を起こしやすいと診断したと言っていました。心療内科の先生は「うつ病のような病気は最初は本当に風邪のようなもので、その風邪を放っておくと自分で言えば不眠症のような症状が身体にも表れてくる人が多い。その前に来てカウンセリングによって生活の中にある原因を探したり、取り除く提案をしたり、薬を出したりするので、うつ病やうつ状態と診断されても少し長引く風邪ぐらいだと思って向き合って欲しい。その為に活用できるなら制度もしっかり活用したほうがいいですよ。」と教えてくれた。尚且つ、この時すでに退職・転職を検討していたのでお金がそんなにかからずに治療できるというのは安心感も得られて嬉しかった。もし、あなたが心療内科に行くときはこの自立支援医療制度を活用を先生に相談してもいいかもしれません。こういった制度を使うことに引け目を感じる人もいると思いますが、そんな事思う必要はないです。きっと貴方が良くなってまた働いたり・自身の活動したほうがお国としても社会としても価値があると思います。使える制度は使っていきましょう!
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